ロックフェラーは歴史上最高の大富豪として名前があがる人物で、現代に連なる石油産業の草創期に活躍した人物です。
ロックフェラーはビジネスやお金、慈善事業などに関する言葉をたくさん残しており、「ロックフェラー お金の教え」という著作もあります。
ロックフェラーの名言は、ビジネスや人生で成功を願う人たちの参考になるでしょう。
ジョン・D・ロックフェラーとは
ジョン・D・ロックフェラーは、史上最大のお金持ちと言われる人物で、彼の資産は当時のアメリカ経済のおよそ2%という異次元の大金持ちです。現代のお金持ちであるビル・ゲイツの総資産はおよそ1000億ドルですが、アメリカ経済に占める割合は1%未満(約0.5%。2019年時)です。
ロックフェラーは誕生間もない石油ビジネスで大成功し、最盛期にはアメリカの石油事業の90%を掌握したとされる石油王です。彼が創業したスタンダード・オイル社は石油市場を独占したため反トラスト法により解体・分割されましたが、それぞれの価値が上がったため、結果としてロックフェラーの財産はさらに増大しました。
ロックフェラーは人生の後半生を慈善事業に注力し、資産の大部分を寄付しました。世界的に有名なシカゴ大学はロックフェラーの資金により創設されました。

ビジネスについての言葉
私は成功を確信しなければ絶対に事業に着手しない。有望な計画を提案されても、完全に納得しなければ断る。
ビジネスの世界では、忍耐こそ何にもまさる美徳なのだ。
私たちが貫いてきた原則がある。それは、起こりうる問題をひとつ残らず検討し、それについて根気よく意見を聞き、率直に話し合ってから、結論を導き出し、そこから活動方針を決めるということだ。
私は常に、出来の悪い事業家たちにできるだけかかわらないようにしてきた。
健全で社風のよい企業は長続きする――それは信頼していいことだろう。
自分の努力の100%よりも、むしろ100人の努力の1%を手にしたい。
すべての責任はCEO(最高経営責任者)が負うべきだ。
私が欲しいのは、考えるだけで動こうとしない人々のいる国ではなく、働く人々がいる国だ。
人生についての言葉
攻撃には沈黙を守り、自らの行動で答えを示す。
自分では何もしないで、自己満足という快適な場所からひねくれた分別くさい意見を言うのと、粉骨砕身してたどりついた確実な結論を述べるのは、まったく違うことだ。
あまりに忙しいと、正しい判断ができないことがある。私たちはみな、ときに間違いを犯すものなのだ。
悲観論者がいくら騒いでも、世の中が着実かつ急速によくなっていることを私たちは知っている。滅入ったときや屈辱を味わわされたときは、ただそれを思い出せばいいのだ。
お金持ちについての言葉
金持ちになることがきみの唯一の目標なら、きみは絶対に金持ちにはなれない。
人の豊かさは、自分の所得に対する願望と支出との関係で決まる。10ドルで豊かな気持ちになり、他のすべてが自分ののぞみ通りであるなら、その人は本当の金持ちだ。
私には金持ちになるという野望はなかった。金儲けを目標にしたことも一度もない。ただ私は、この国の素晴らしい未来を見てとった。そして母国を偉大な国にする活動に加わりたいと思った。私にあったのは、「何かを築く」大志だった。
お金を儲けるのなら、みながパニックを起こして一斉に売りに出たときに買うことだ。
私は分相応に暮らしてきた。きみたち若い人にも同じことを勧めよう。
私は若い頃から簡単な帳簿をつけていた。そこに自分の収支と、定期的に行うようにと教えられていたわずかな寄付の額を書き込んだ。この帳簿はまだとってある。起業して、お金を稼ぎ、その価値を学ぶべき若者は、簡単な個人帳簿をつけると良いトレーニングになる。
いずれ、お金が――唯一の親友ではなくても――親友の一人であることがわかる。
適切な使い方を知っているのなら、お金はよいものだ。多くの人がお金でだめになるのは、正しい使い方を知らないせいなのだ。
実業家の務めは、健全な労働環境、新しいチャンス、よい仕事をしようと思う強力な動機や報奨金などを社員に与える事にある。従業員の福利を心がけ、信念を守る実業家は、必ず人から尊敬される。
大金持ちも私たちと変わらない。お金を持っていることから喜びを得るとしたら、それは自分以外の誰かを満足させることができるからだ。
実業家にとって最も重要なことは、他のすべての分野を捨てたビジネスだけの人生にならないようにすることだ。(ビル・ゲイツ
私は若いうちに商売以外の分野にも関心を持つことを学んだ。これは本当に役に立った。実務を他の人々に移譲するようになったとき、他の分野で夢中になれるものがあるとわかっていたので、何の未練もなく仕事を渡せたからだ。
幸せになるための単純な原則が2つある。興味があり、かつ自分がうまくできると思うものを見つけること、それに全身全霊で――自分が持つすべてのエネルギー、熱意、天賦の才能を動員して――打ち込むことだ。
チャリティーについての言葉
上の画像はシカゴ大学にあるロックフェラー記念チャペルです。シカゴ大学はロックフェラーの莫大な資金提供によって設立され、現在では世界トップクラスの大学となっています。
フェアに、誠実に、できるだけ多くのお金を稼ぐこと。そして、保管できるお金をすべて保管し、与えることのできるお金をすべて与えること。それが私たちに与えられた義務だと考えている。
人の自立を助けるものではないチャリティーは有害だ。無条件に金を与えることがよいことだという思考は、最も心の狭い、そして、最も卑しい考え方だ。
優秀な人の中には、自分が具体的に行うべき義務について考えるとき、面白い心理を働かせて良心に蓋をする人々がいる。
例えば、「物乞いに金を恵むのはよくない」と言う人がいる。私も同じ意見だ。
しかし、金を恵むのがよくないという理由で、貧しい人たちの状況を改善しようとしないのは間違っている。
いくらしつこく物乞いされても断固として断るのは、地元の適切な慈善組織に加わり、協力するためだ。そうした組織は思いやりを持って公正に彼らに向き合い、ふさわしいものとふさわしくないものをより分ける力がある。
ビジネスの世界では、お互いに力を合わせれば、それぞれが持つ能力や長所や利点などを無駄なく使うことができる。慈善事業においても、同じことが言える。
幸せを願い、他人を助けたいとは思っているが、そのための寄付は一財産つくるまで待とう、という考えは間違っている。
若い人に向けた言葉
若者にとって最も大事なのは、信用――名声と人格――を確立することだ。
「適度によいもの」を諦めることを恐れずに、「素晴らしくよいもの」を追求したまえ。
「いい人」になってはいけない。群れに飛び込んで、群れの一人になることしか考えていない社交家になってはいけない。
職業や職を選ぶときは、第一に、「自分はどこでなら世の中にいちばん貢献できるだろうか。社会利益を最も効果的に増やす形で手を貸せるところはどこだろうか」と考えたまえ。
粘り強さほど大切なものはない。特に若者は粘り強いことが大事で、結局はこれが勝つ。
くじけるな。私は何度も断られたが、諦めなかった。
金持ちになることをめざしてスタートしても成功しない。もっと大きな志を持つべきだ。
人生の成功に不可欠な要素のひとつは、狙いが何であろうと、ひとつの目的に絞ることだ。
多くの人が大きなことを成し遂げられないのは、集中力――ここぞというときに他のすべてを排して、ただひとつのことに集中するスキル――がないからではないだろうか。
一時的なメリットや一目瞭然のメリットを考えてはいけない。小さな勝利しか得られないことに労力を浪費してはならない。事業を始めるときは必ず、最終的に成功する道筋をはっきり見通してから動くように。先を見たまえ。
私のビジネス観は間違いなく古臭いが、基本原則は世代ごとに変わるものではない。
成功したいなら、すでに認められた成功への踏みならされた道ではなく、新しい道を切り開きなさい。
耳を澄まし、口を閉じていなさい。そうすれば成功がやってくる。
私は何でも知っている人間よりも、むしろ熱意のある人物を雇う。
雇い主のためにではなく、自分のためにやってきたら、これほどうまくいかなかったと思う。仕事をするとは、そういうことなのだ。すべての若者がそれに気づくことを切に願う。若者を雇っている人ならわかると思うが、若者の中には、自分が怠けているのに昇給のないことをいつも不満に思うものがいる。それでは雇い主との関係をなが続きさせることはできない――雇い主が代わりを探すからだ。
ビジネスでの成功に特別な秘訣はない。
いちばん大事なのは正しいことを行うことで、次に大事なのは、自分が正しいことを行っていることを他人に知らせることだ。